ダイビング器材を紹介するサイトは多くあれど、素潜り(スキンダイビング。以下同様です)のフィンやスノーケル、ウェットスーツの選び方で特に初心者向けの内容はほとんど情報がないのでまとめてみたいと思います。
なお、素潜りのツアーを行っている方に購入した道具を見せたところ合格(=素潜りに合っている)のお墨付きをもらいましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね~。
素潜りに必要な道具
マスク、フィン、スノーケル、最低この3点が必要になります。
そして、これがないと素潜りができないというわけではありませんが、安全面等を考えて必要なのがウェットスーツになります。着用して素潜りを行う場合はウェイトの使用も必須です!
海の強い日差しや海の中で肌を傷めないため、そして流されてしまったり足がつったりという万が一の有事の際にも浮力を確保して安全面に万全を期すためのアイテムがウェットスーツです。
ボートエントリー(船で素潜りポイントまで移動して、素潜りを行う)の場合は必須といってもいいほどですね。可能であれば、ビーチエントリー(砂浜から泳いで行ってそこまで深くない場所で素潜り)の場合も安全面を考慮すれば着用したほうが安心です。
また、ウェットスーツを着る場合はウェイトの使用も必須です。
つまり、素潜りに必要な道具は以下の通り。
・フィン
・スノーケル
※ないとできないわけではないが、あった方が良いアイテム
・ウェットスーツ
・ウェイト
それぞれの器材の説明は次の項で行っていきますね。
マスクの選び方
マスクの使用目的
まず、マスクは海の中をきれいに見るためのものです。それから、海水の塩分から目を守る目的もあります。まあ、マスクを着けずに海の中で目を開けたらどうなるかは考えたくもないですが・・・(笑)めちゃくちゃ痛いんでしょうね。。
選び方のポイント
顔に合っていること
顔に合わないマスクを使うと水が入ってきたり鼻に当たって痛かったりするそうです。そして何より曇ります!!!
専門店に行くともちろん選び方は教えてもらえますが、初心者だからこそ、そういうところに行くのは腰が重くてなかなか行きずらいですし、マスクの値段もかなりお高いです。
セルフチェックできる、マスクが顔にあっているかあっていないかの判断基準はこちらです。
2.ベルトはしないで鼻から空気を吸い込みながら手を放す
3.マスクがそのまま落ちず顔にフィットすればそのマスクはあっています!
まず、手持ちのマスクがあれば上記を試す。→合っていればそれを使う
なければ、スポーツショップなどの大衆的なお店で上記を試す。→合っていればそれを購入。
スポーツショップにも行きにくいor行けない場合はネットで購入。→合っていればそれを使う。
最後のネットで購入する場合は注意が必要で、実際に試すことができないのでせめて、「可能な限り日本人向けと記載のあるアイテムを購入する」「もしくは国産メーカーを選ぶ」ことを心がけてみてください。
ワイドな視界を確保できること
言葉で説明しにくいのでこちらの画像をご覧ください。
ここの幅、が狭かったりすると横が全く見えません(笑)真横にイルカがいても魚がいてもよく見えなくて損をします。なので、できるだけワイドな視界を確保できるものがいいと思いますが、そうなると高いです。妥協できる範囲で選ぶといいと思いますが、目の幅より狭い幅だと当然まっすぐも見えないので、最低限目の幅+αはあるといいと思います。
おすすめアイテム
自分が購入したのはヘレイワホです。
日本人に合わせて設計した~という一文が書いてあります。
小笠原父島でヘレイワホのマスクを使って素潜りを3日間しましたが、快適で水が入ってくることはありませんでした!
もちろん、もっと費用を出せば高機能なものは購入できますが、初心者が最初に購入するマスクとしてはコスパもよくおすすめです!
フィンの選び方
フィンの使用目的
推進力を得るための一言に尽きます。
プールでさえなかなか進まないのに、波のある海で足の甲でバタバタやっていても全然進みません(´・_・`)
自分にあったフィンを使用するとびっくりするくらいのスピードで泳ぐことができますよ~!
選び方のポイント
足の筋力にあった重さ・長さのフィンを選ぶこと
フィンの使用目的で、推進力を得るためにフィンを使うと説明しました。つまり、長くて表面積が大きかったり、多少の重さがあったりしたほうがフィンの使用目的を達するには適していることになります。
が、初心者が最初から長いものや重いものを使用するのは難しいです。例えば素潜り用のフィンの中でもドルフィンスイムに特化しているようなフィンはより推進力を得るため長くなっていますが、素潜りの初心者はフィンキックすらできず、さらに筋力が足りなくて仕舞には足がつるだけなので避けたほうが無難です。
※経験済み。
フィンのタイプ
フィンのタイプには2種類あります。
・ストラップフィン
素潜りに適当なのは「フルフィットフィン」です。
フルフットフィンは素足、もしくは薄手の靴下などを履いて使用するフィンです。
一方ストラップフィンはブーツを履いて使用するタイプのもので、素潜りで使用するのは基本的にはフルフットフィンとなるそうです。
素材
フィンの素材にはいくつか種類があります。
・プラスチック素材
・カーボン素材
初心者におすすめなのは「ラバーフィン」です。
それぞれの特徴としては
推進力=カーボン>プラスチック>ラバー
価格=カーボン>プラスチック>ラバー
です。
ラバーは適度な柔らかさと重さを持っているので、初心者から上級者までラインナップがあります。
プラスチックは固いので、一度のフィンキックで得られる推進力が大きいのですが、とはいえ初心者には扱いが難しいです。
高確率で足がつると思います。さらに固いのでフィン擦れを起こす確率もUPします・・・。
カーボンはラバーの良さとフィンの良さを兼ね備えているのですが、いかんせん高級です(笑)初心者の候補としては適当ではなさそうです。。
おすすめアイテム
素潜り講習でいろいろなフィンを試して思ったのが、初心者が見栄を張って長いものをはじめとする上級者向けアイテムを使ってはいけない!ということです。
逆に全然進みませんので・・・(笑)
で、ネットで探していて見つけたのがこれ!!
SUBGEARというメーカーのJELLY FIN (フルフットラバーショートフィン)です。
ショートフィンとはいってもSサイズで長さは46cmあります。片足の重さは655g(両足で1310g)です。
履いた感じ↓
GULLの有名なフルフィットフィン、ミューの長さもS=52cm、XL=62cmであることを考えればそこまで短いわけではありません。
そして、素潜りツアーをやっている方からも合格のお墨付きをもらっているので素潜りで使用しても全く問題ありません!
12000円がセールで安くなっているので、初心者にも手が届きやすい値段になっています!
なお、サイズ感ですが、自分の普段の靴のサイズは24.5cmで、フィンはSサイズを購入しました。ただ、実際履いてみると少し大きかったので別記事で紹介するマリンソックスを履いてサイズを調整しています。
ですので、女性はSサイズでサイズを調整、男性は28cm以上ある・・・というような方以外はMサイズで行けると思います。
スノーケルの選び方
スノーケルの使用目的
言わずもがなですが、スノーケルは水中を見ながら息をするためのものです。
水中には潜らないシュノーケリングでも使用しますね。
実はシュノーケリングで使用するスノーケルと素潜りで使用できるスノーケルには違いがあります。
選び方のポイント
極めてシンプルなもの
シュノーケリングで使用するようなスノーケルは99%、排水弁が付いています。
ドライスノーケル等々の名称で売られているものはすべて排水弁付きで、素潜りにはふさわしくありません。
その理由としては安全性の問題が挙げられます。排水弁付きのものは自動でスノーケル内に入った水を出してくれたり、波がかかっても内部に水が入りにくかったりしますが、海で使用するとなると海藻が詰まったりして機能を果たさなくなる恐れがあるそうです。
このため、素潜りで使用するようなスノーケルは、「極めてシンプルなもの」を購入してください。
この写真のような排水弁が付いておらず、シンプルなものです。くわえるところと筒、マスクとくっつけるための接続部だけあればOKです。ただ、意外と排水弁なしのスノーケルはスポーツショップなどの店舗では売っていません。マリンショップなどの専門店か、ネットで買う方がいいと思います。
くわえるところが大きすぎないもの
大きすぎると、口が痛くなるそうです・・・。
ただ、くわえるところの大きさまで書いてある商品はなかなかありません。
口コミを見ていると、外国人向けのスノーケルはくわえるところの大きさも大きい傾向があるようです。購入の際はなるべく日本人向けを探すようにするか、口コミがあるものを購入するようにすると安心です。
おすすめアイテム
GULLという有名ブランドのスノーケルは排水弁もなく、値段も安価でおすすめです!
くわえるところの大きさも日本人にちょうど良く、口も痛くならなかったです。
ちなみに、くわえるところの大きさを測ってみたところ、5cm弱でした!
ウェットスーツの選び方
ウェットスーツの使用目的
素潜りでウェットスーツの使用が推奨される理由はいくつかあります。
・海の強い日差しから体を守るため
・浮力を確保するため
・防寒のため
素肌で海に入っていると想像以上に危険です。
クラゲに刺されてアナフィラキシーショックを起こすかもしれないですし、流木にあたってけがをするかもしれません。また、日差しが強すぎてやけど状態にまで焼けてしまう恐れもあります。
浮力を確保するためというのも重要です。人間は脱力すれば浮くようにできていますが、例えば海で足がつったりしてパニックを起こしてしまうと脱力もできず水面に浮上できない恐れもあります。こういう時、ウェットスーツを着用していると、万が一の際の浮力確保に役立ちます。ウェットスーツ着用時にはウェイト(重り)を使用するのですが、パニックを起こしてもウェイトさえ外してしまえばウェットスーツの浮力で絶対に水面まで浮くことができます。
また、防寒面でもウェットスーツの役割は重要です。25℃以上水温があれば水着でも泳げるといわれていますが、海水温は気温から2ヵ月ほど遅く高くなります。なので、11月くらいまでは海の中はそれなりに暖かいのですが、上がってからが寒い!!!そして、海にいると段々体が冷えてきます。こういう防寒対策にウェットスーツは役立つのです。
つまり、素潜りをするのであれば季節を問わず、着用したほうが良い!ということですね。
※素潜りツアーの主催者さんによっては、ウェットスーツ着用は必須となっているところもあります。
選び方のポイント
汎用性の高い3mmのフルウェットスーツ
季節問わず着用したほうが良い!というウェットスーツですが、ウェットスーツにも海水温やシーズンによって適した厚みがあります。
ウェットスーツの厚みは5mm、3mm、2mmの3種類がメジャーですが(もちろんオーダーメイド等になればもっと種類はあります)その中で、最も使用できるのが3mmです。
真冬に使用するには厳しいかなと思いますが、春~秋まで長く使えるのが3mmとなります。そして、動きやすさも一定以上確保されています!
自分は11月の小笠原に3mmのウェットスーツで素潜りをしに行きましたが、寒くて泳ぎたくない!ということはありませんでした。この時の海水温はもちろんスポットにもよりますが、22~25℃くらいだったかと思います。
また、長袖長ズボンのフルウェットスーツを選ぶと長いシーズン着ることができます。
夏はちょっと暑いですが、船や陸に上がった際にすぐ脱いでしまえば問題ありません!
手首にファスナーがあるもの
ウェットスーツは防寒も兼ねていることから、なるべくぴったりしたものがおすすめです。
もちろん着ているからあたたかいということもありますが、原理としては
ぴったりしたウェットスーツ→海水が人の熱で温められる→ウェットスーツ内にとどまる→あたたかい
ということのようです。
手首にファスナーが付いていると、この温かい海水が出ていきにくくなるのでより防寒として最適です。
おすすめアイテム
3mmのフルウェットスーツはものによっては2万、3万円は普通です。
つまり、今後継続してやるかわからない初心者にとってはちょっと高い・・・
ただ、比較的安価なフルウェットスーツがヘレイワホからでています。
【レディース】
164cm49kgでMサイズを購入しましたが問題なしでした!
【メンズはこちら】
ウェットスーツをレンタルすると、大体1日当たり1000~2000円程度かかってしまうので、何日も素潜りをする予定であれば、購入してしまってもいいかもしれません!
ウェイトの選び方
ウェイトはウェットスーツの素材や厚み、各人の体脂肪率、体重によって適正な重さが変わってきます。初心者であれば、はじめはレンタルで適正な重さをプロに見てもらったほうが良いかと思います。
なお、自分は164cm49kg、体脂肪率19%で1.5kgが潜りやすかったです。1kgだと少し軽すぎて潜るのに体力を使ってしまいました。
慣れている方は、購入して持って行ってもいいかと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
初めて素潜りの道具を選ぶ方の参考になれば幸いです( *´艸`)
素潜りで日焼けしない方法も書いているので、よろしければこちらもどうぞ!
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