2017年11月某日、小笠原諸島の父島に行ってきました。その際、素潜りの学校さんの「素潜りの学校パック」(スノーケル・素潜り講習とAプラン、Bプランのパック)に参加してきましたので、感想・口コミとツアーの雰囲気についてまとめていきたいと思います。
父島への行き方や所要時間
2018年7月現在、父島へはおがさわら丸(船)でしか行けません。この船は行って帰ってくるのに6日かかります。つまり、東京を出発して24時間かけて小笠原へ向かい、現地で3泊してまた24時間かけて東京に戻ってくる=6日=1航海です。よって、6連休を確保できなければそもそも訪れることができないのです。
※時期によってはまれに4日、5日=1航海の船便も出ています。
→小笠原海運HP
http://www.ogasawarakaiun.co.jp/
ちなみに母島には父島からははじま丸に乗り換えることになります。ははじま丸は父島↔︎母島間を基本的に1日1往復(所要時間2時間)しているので、1航海でも訪れることは可能ですが、かなりキツキツのスケジュールになるかと思います。2航海あると母島も父島ものんびり観光できるとききましたが、12連休というのはなかなか難しいですね( ̄◇ ̄;)
こんな時間のかかる不便な小笠原ですが、2018年1月、東京都の新年度予算に小笠原に滑走路を新設するための調査費が計上されたとの報道がありました。
→乗り物ニュース
https://trafficnews.jp/post/79465
これについて、個人的にはあまり賛成ではありません…。あの美しい自然と小笠原諸島独特の空気、そして船の中で旅行者と仲良くなって、小笠父島滞在中に夜ご飯を食べに行ったり、帰りの船ではお世話になった島の人と飲んだり、こういう全てをひっくるめて小笠原諸島の魅力なのではないかな・・・と。自身の滞在中、父島の方に話しを伺いましたが、島民の方も飛行場には反対だとおっしゃる方が多かったように思います。
6連休の捻出方法
しがないしたっぱサラリーマンの自分にとって6連休を作り出すのは至難の技。
その連休をどう作り出したかというと、資格試験とのバーターでした。
合格率10%ほどの国家資格が業務で必要になり、それに一発合格→慰労の連休を取得しようという魂胆です。
小笠原に行きたくて、必死に勉強しました笑 司法試験を狙ってる方からすれば全然大したことない難易度なのでしょうが、自分にはかなりきつくて、なんとかギリギリ合格!
無事、6連休を確保できる運びとなりました。
素潜りの学校に申し込み!
せっかく小笠原に行くのだから、小笠原でしかできないアクテビティをやりたいと思い、じゃらんやトリップアドバイザーなどで情報収集していました。そんな中、多くのサイトで口コミ1位を獲得していたのが素潜りの学校さんです。
素潜りとは、ダイビングと違いレギュレーターなどを使用せず、マスク、フィン、スノーケル、ウェットスーツ(必須ではない)、ウェイト(必須ではない)だけで海に潜るマリンアクティビティです。おしゃれな言い方をするとスキンダイビングですね。
イルカと泳ぐドルフィンスイムや泳いでいる魚をモリで突く魚突き、ウニや貝を採るときも素潜りを行うようですよ。
なお、かっこ書きのウェットスーツ、ウェイトは必須ではありません。ただ、海で浮力を確保するため、くらげなどの海の生物から身を守るためにウェットスーツは着用した方が絶対にいいです。なお、ウェットスーツを使用する場合はウェイトが必要になります。
話がそれましたが、この素潜りの学校さんのツアーはミナミハンドウイルカがいれば、即ドルフィンスイム、というのは共通ですが、ツアーの内容はA、B、Cプランに分かれています。
→詳しくは素潜りの学校HPをご覧ください。
http://xn--u9jvc514pqwklyidyu.com/
で、自分が申し込んだのは素潜り講習+Aプラン+Bプランの「素潜りの学校パック3日間」。パックでお得なプランです。こちらはドルフィンスイムと南国の魚、沈没船や海中洞窟、さらには世界遺産の南島まで楽しめる充実の内容です。本当は4日パック(上記の内容+Cプラン)で4日目に魚突きまで出来るプランを申し込みたかったのですが、訪れる日程では開催されないとのことで断念。
口コミを見ると皆さん非常に評価が高く、ドルフィンスイムも楽しめたとのコメント多数!
最終的には楽しそうな口コミが決め手となり申し込みを決めました。
素潜りを行う前に
内地のプールで素潜り講習を受講
ジムのプールではたまに泳いでいたものの、フィンを使ったこともなければウェットスーツを着て泳いだこともなかったので、内地→関東で素潜り講習を受講することにしました。
この素潜り講習とは、マスク、フィン、スノーケル、ウェットスーツ、ウェイトをつけて水深5mほどのダイビングプールで潜る練習をする講習です。素潜りを行うには「ジャックナイフ」という潜り方をするのでちょっとしたコツが必要なのです。
関東ではいくつかのプールや団体主催で素潜り講習が行われています。
自分の住んでいる自治体等々+素潜り講習で検索するとヒットしますので受講を考えている方は検索してみてください。
自分が参加したのは神奈川のダイブキッズさんというダイビングショップの講習です。
当日は8人ほどの受講者がいました。この講習でもマスク、フィン、スノーケル、ウェットスーツ、ウェイトは貸してもらうことができます。
マスクとウェットスーツは持っていたので自分のものを持参しました。
講習内容は?
まず、フィンキックの練習です。
フィンとスノーケル、マスクのみをつけて足の着く普通のプールで泳ぐことに。・・・これが意外と難しい!!!足の付け根から動かすようにしないとフィンがうまく扱えません・・・。
続いてマスククリアの仕方についても学びます。
マスククリアとは、マスクの中に水が入ってしまった場合に水中でマスク内の水を抜くためのテクニックです。
そしてスノーケルクリアを練習します。スノーケルクリアとはスノーケル内に入った水をプッと吹き出して、いちいちスノーケルを口から外さなくてもいいようにするための技術です。難しくはありませんが、やはり一度練習しておくと海に入った際にオロオロしないのでいいかなと思います。
万が一、スノーケルクリアできないほど息が苦しくなってしまった場合には、水面に顔を出して迷わず口からスノーケルを外すこと、ということも教えてもらえます。
このあとはジャックナイフの練習です。
ジャックナイフとは、潜るための初動の動きで、まず水面に手と足を一直線に伸ばして浮きます。そして腰を90度に曲げて頭から垂直に下に向かって潜っていきます。この動作を無駄なくきれいにできるかどうかで潜れる深さも変わってくるようなので、とても重要なテクニックです。
こちらもなかなか難しく、講師の方から合格が出るまで全員繰り返し練習することになりました。
ここまで終えたところで水からあがり、ウェットスーツをきてダイビングプールへ。
一人ずつ水の中に入り、ウェイトの重さを教えてもらいます。
素潜りのウェイトの重さは、ウェットスーツを着て立った姿勢で水の中に入り目のあたりが出るくらいの重りがといいとのこと。
ただ、海とプールでは海のほうが浮力が強いので重いおもりをつけることになるため、あくまでも参考で、とのアドバイスももらいます。
アドバイスをもらった後はいよいよ潜る練習を行います。
足の着くプールで行ったジャックナイフ、フィンキックで潜水し、耳抜きを行い潜れるところまで潜って上がってきてマスククリアをする・・・という練習です。一人ずつ何度か練習した後、講師の方が一人一人動画を撮ってくださり、各々のできていないところを全員で共有します。
5mプールといえど、3mくらいしか潜れません(笑)
この後はフリー練習になり、各自で練習できます。
そして、講習開始後2時間で終了。
感想
海で泳ぐ前に素潜り講習を受けておいてよかったというのが率直な感想です。
急に海でやれと言われても、波もありますしただでさえ難しいのに余計難しい・・・。
この講習を受けたおかげで小笠原父島の素潜りの学校さんでのツアー中も余裕をもって楽しむことができたように思います。
海で素潜りをするのが初めてという方にはぜひおすすめですよ( *´艸`)
道具の準備
上でも書いた通り、素潜りに必要な道具はマスク、フィン、スノーケル、ウェットスーツ、ウェイトです。素潜りの学校さんでは全てレンタル可能ということだったのですが、人が使ったものをあまり使用したくなくて購入することに。素潜り講習でフィンについては色々試させてもらい、なんとなくどういうものがいいのか理解したので、フィンとスノーケルは新たに購入することにしました。
素潜りのフィンやスノーケルの選び方はこちら↓
https://dayshack.com/sumoguri-recommend/
素潜りの学校のおかちゃん(船長)に購入したものを褒めてもらったので、選び方は間違っていないはずです笑
素潜り学校ツアー
道具まですべてそろえたところで、資格試験を受験、無事合格が判明し6連休を取得して父島へ向かいます(´∀`*)
(資格試験勉強中に素潜り講習を受けていたのはここだけの話・・・)
素潜りの学校1日目~素潜り講習~
船で父島についた当日午後に素潜りの学校さんの素潜り講習を受けに行きます。2日目、3日目はボートエントリーですが、この講習はビーチエントリーで水深8mくらいのところでした。
場所は宮之浜です。
内容は内地の素潜り講習のダイビングプールで行った内容とほぼ同じです。
異なるのは、重り付きの浮きから海中に伸びる綱をつたって海中に潜り、一進みごとに耳抜きをする練習でしょうか。内地での講習では耳抜きもできたのですが、なぜか片耳だけどうしても耳抜きができなくなっていて潜ると痛い!!
この後はジャックナイフからフィンキックで潜水する練習を行いました。
1回講習受けてるし余裕余裕!と思いきや、やっぱり難しい(笑)海は波もありますし、なかなか思ったように潜れません。片耳の耳が抜けないのも最後まで治りませんでした( ;∀;)
3時間ほど講習を受けてこの日は終了。
調べてみると疲れていると耳抜きできないこともあるということで、2日目、3日目に備えて早く就寝することにしました。
素潜りの学校2日目~Aプラン~
荷物を持って8:15に青灯台に集合です。
お昼は船で食べることになるので、スーパーやお弁当屋さんで購入してから向かいます。
・ドルフィンスイム(ミナミハンドウイルカ)
・イルカウォッチング(ハシナガイルカ)
・南島上陸
・兄島海中公園スノーケル
訪れたのが11月上旬だったのでぎりぎり南島上陸ができる期間でした。
※南島は植生を守るため入島禁止期間があり、例年11月中旬~2月上旬まで立ち入りができません。
ただ、この日はあまり天気が良くなく、波も高かったため南島への上陸はできませんでした。
そしてイルカとも会えず(´・_・`)
とはいっても、兄島海中公園は最高でした!!!!
その他の画像1(click)その他の画像2(click)
正直、人生の中でTOP3に入るほど感動しました。本当にきれい!!!!
「リアル水族館」としか言いようがないほど、魚影が濃くてカラフルな魚がいっぱいでした( *´艸`)
南島には波が高く行けなかったので、プランにはない別のいくつかの素潜りスポットに船で移動し、そこでも素潜り!!
こんなに生き生きとしたサンゴに向かって素潜りをしたり・・・
水深10mくらいのところにいるツバメウオを見に行ったり・・・
イルカに会えなくても南島に上陸できなくても最高に楽しかったです。
この日も片耳が調子悪いのは相変わらずで、耳抜きに時間がかかってしまいあまり深くまで潜ることができませんでした。
原因として疲れが第一だとは思うのですが、あともうひとつ思い当たるのは突発性難聴の罹患歴がある点です。片耳だけ以前突発性難聴になり、それはこのツアー中耳抜きに苦しんだ側の耳なのです。もし罹患歴がある方は耳抜きがやりにくい可能性を念頭に入れておくと気持ちが楽かもしれません。
6時間のツアーといえど、素潜りの時間を目一杯とってくださるのでへとへとになりました(笑)
この日も疲れをとるため早めに就寝します。
素潜りの学校3日目~Bプラン~
ツアー最終日です。
この日はイルカにも会うことができました!しかもミナミハンドウイルカとハシナガイルカの二種類です( *´艸`)
また、本来プラン内容ではないのですが、初日から通しで申し込んでいる人が多かったことから南島にリベンジ!!上陸することができました( ;∀;)
・ドルフィンスイム(ミナミハンドウイルカ)
・イルカウォッチング(ハシナガイルカ)
・沈没船、海中洞窟、魚影ポイントでの素潜り
最初のポイントは沈没船です。
とても分かりにくいですが、バラバラになった沈没船が海底に沈んでいます。
深さは10m~15m程度でそこまで深くはないとのこと。
沈没船にはサンゴも生えていたりして、沈んでからの時間の流れを感じさせられます・・・。
それから、海中洞窟です!
時間帯によって海流の向きが違うそうで、流れているほうの入り口から入ると海流に流されて反対側から出られるとのこと・・・。
冒険みたいでワクワクしますね( *´艸`)
正直、イルカに興味は全くありませんでしたが、認識が完全に変わりました(笑)
こんな近くにミナミハンドウイルカ!!(ミナミハンドウイルカは一緒に泳いでくれるイルカです)
とてもきれいな姿で、愛おしいような不思議な気持ちになりました。。
なお、ツアー中は船長のおかちゃんが無線で他の船と連絡を取り合い、イルカがいないか常に情報収集してくださっていました。目撃情報があるとすごい勢いで船を飛ばすあのおかちゃん船長の雄姿は忘れません(笑)それから、ガイドのしおりさんという女性の方も常に海に気を配り、イルカがいないか探してくださっていました( ;∀;)
そのおかげで・・・なんど!
ハシナガイルカにも会うことができました!こちらは一緒には遊ばないイルカなのでウォッチングのみ。とはいえ、船と並走したり、船が立てる波でジャンプしたり楽しそうなイルカの様子を眺めることができましたよ~。
そして最後に南島!!!!
その他の画像1(click)南島に上陸するためには、船の横幅1.5倍程度くらいしかない岩の間を通り抜けなければならないのですが、この日も波は若干荒く、かなり難易度が高いとのこと・・・でも、おかちゃん船長が頑張ってくださいました。
マイケル・ジャクソンのスリラーをかけながら巧みな船さばきで岩の間を通り抜け、念願の南島に上陸!!(かなりかっこよかったです(笑))
南島にある扇池(その他の画像1)ではシュノーケルタイムもあり、小魚をたくさん見てきました!
これはイワシです<゜)))彡
これでツアーの時間が終わり、父島へ戻ることになりました。
感想
楽しかったの一言に尽きます。そして、一人旅でも全然問題なかったですよ!!
海の中の景観も魚もイルカも素潜りも全て最高だったのですが、何より、おかちゃん船長、ガイドのしおりさんお二人の人柄がとてもよく、ツアー中緊張することなくとてもリラックスして参加することができました。
素潜りの学校HPのツアーの一日の流れに
・スタッフとメンバーの自己紹介タイム
がありますが、ここで呼んでほしいニックネームを発表し、ツアー中はそのニックネームでお互いを呼びあいます。
最初は気恥ずかしい気もしますがすぐに慣れて、他の参加者の方と打ち解けるのが早くなっていいなと思います!
なお、自分が参加した日程のツアーは5名の方が参加していたのですが全員ひとり旅で、船での移動中に身の上話などを聞くのもとても楽しかったです(笑)
当初、小笠原で過ごすの4日中3日をこのツアーだけに使うのはもったいないかな・・・とも思ってしまったのですが、そんなことありません!
むしろ胸を張っておすすめできるツアーです。
ちなみに、小笠原父島のドルフィンスイムのツアーはほかにもいろいろあるみたいですが、素潜りができるのはこの素潜りの学校さんだけのようですよ( *´艸`)
悩んでいる方は参考にしてみてくださいね!
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素潜りに興味があるかたはこちらもどうぞ
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